ドーピングにひっかからない薬を教えてほしい。

使用禁止の薬が多すぎるので、おっしゃるように安全な薬を覚える事も重要です。一部よく使用する疾患別に紹介します。

ただしシャラポア選手のように年1回禁止物質は見直されるのでここで紹介した薬剤は来年禁止物質に該当する可能性がありますので十分注意してください。

1.解熱鎮痛剤 ロキソニンS

2.胃薬 ガスター10

3.咳止め コンタック咳止めST

4.鼻炎薬 アレグラFX

語尾が異なるだけで禁止物質であることもあります。

例)コンタック®600プラス ※プソイドエファドリン含有で禁止物質

服用する際、そして相談する際も頭文字から語尾まで商品名を確認することが重要です。

こういった行き違いで違反にならないためにも、大原則、服用前に薬剤師・スポーツファーマシストに確認してください。



小学生でもわかるようにシステム化してほしい。

現在のツールとして十分なものはなく、JADAのHPにある資材を小学生が理解できるようにうまく活用することになると思われます。

http://www.playtruejapan.org/portfolio-items/integrity-of-sport-film/

僕の考える目標としては、小学生であってもお薬を使用する前に

「私はスポーツをしています。」

と言ってもらうえるようになることであると思っていますので、その最初のステップとして「小学生でもわかるシステム化」は重要ですので、システム作りに取り組みたいと思います。



なぜドーピング問題に関して日本は後手に回っているのか?

オリンピック招致においてクリーンなスポーツをアピールするために国内でのドーピング検査件数を増やす必要がありました。

十分なアンチドーピング啓発活動を平衡して検査数を増やしていると思いますが、僕の考えでは実際はまだ啓発が追い付いていないのかもしれません。選手の教育、家族の教育、指導者の教育、競技団体の教育など、ひとつひとつ的確なアプローチを行っていくことが重要で、特に競技団体とスポーツファーマシストの連携が重要になってくると思います。

現状、僕は今の環境で出来ることのみを行っていますが将来的には後手に回らない環境を作りに貢献できればと思っています。



スキージャンプの高橋沙羅選手が気を付けている事としてスナック菓子と炭酸飲料は絶対口にしないそうですが、その理由は?

スキージャンプは厳格な体重管理が必要とされていると聞いております。その限られた摂取できる食品の中で油・塩分・カロリーの高いスナック菓子は不要なのではないかと考えます。炭酸飲料については・・・。

機会があれば栄養士さんに確認します(-_-;)



肩甲骨のほぐし方を教えてほしい。

肩甲骨の柔軟性がスポーツ選手に重要とされています。

ほぐし方としては、左の写真がスタート位置です。

 

 

次に左右の肩甲骨を近づけるようにします。その時に健康骨で物を挟むようにするとわかりやすいと思います。

 

 

 

 

 

 

次に肩甲骨と肩甲骨を離すようにしていきます。

猫が怒った時の姿勢イメージするとわかりやすいと思います。

 

 

 

 

 

 

セルフケアは他にもたくさんありますがこのやり方が一番わかりやすく、動きもつけられるかと思います。

あとはメジャーリーガーの前田健太選手の行っている前健康体操もそのひとつです



学生の足首が固いので指導しているが危機感がない。どうすればいいか?

私が指導する際は家族にも一緒にストレッチに参加していただいています。

足首のストレッチ方法としては、

足を前にして体重をかけるやり方や、伸ばしたり、上げたりの基本的なやりかたが一番わかりやすくていいと思います。

それに加え、今回行ったHBDやFFD、しゃがみこみテストなど、チームで実践することで意欲的に取り組んでもらえるかもしれません。



薬を服用した後でどの程度の時間をあければドーピングに影響がなくなるのか?主なものでいいので教えてください。 40代/スキー、ソフトテニス

薬物はその種類によって体から排泄されるまでの時間が異なるので成分毎に異なります。

禁止物質で市販の風邪薬に含まれている事もあるエフェドリンやプソイドエフェドリンなどは競技会の4日前までに使用を中止すれば一般的には大丈夫とされています。

禁止物質で市販の胃腸薬によく含まれているホミカは比較的遅く、少なくとも競技会の1週間前までには服用を中止したほうがよいと考えられています。

しかし、体の薬物代謝は個人差があり消えているハズなのに検出された事例がありますのでやはり普段から競技会(時)禁止物質であっても服用しない事と、お薬を服用する前に薬剤師に相談していただくことが重要です。

尚、この回答は2015年の禁止表に沿って回答しています。禁止表は毎年変更になりますのでこの回答は来年正しいとは限りませんので注意してください。



漢方薬であれば副作用はないという認識でいました。 40代/野球、柔道

スポーツと漢方薬についての危険性を2つ。

 

1.禁止物質に指定されている生薬を含む漢方薬がある

クイズで出したマオウの他に、ホミカ、ハンゲ、ロクジョウ、ジャコウ等も禁止物質になっていますがこれが全てではありません。

また、生薬は産地や収穫時期で含有成分が変わることが報告されていますので、ドーピング相談では明確な回答が出来ない事になります検査対象になるアスリートは現状、禁止物質を含まなくても漢方薬を使用しないようにした方が良いと考えます。

 

2.漢方薬の副作用について

漢方に含まれる生薬は自然界のものですので西洋薬に比べれば比較的安全であると考えます。しかし漢方薬も薬なので副作用はあります。例えば漢方に含まれる生薬の甘草は大量服用により、浮腫(むくみ)を生じたり血圧が上がってくることがあります。「偽アルドステロン症」と呼ばれる症状です。浮腫や低カリウム血症により、心臓に悪い影響がでてくるおそれもあります。そのため甘草の1日の上限値は甘草として7.5gとされています。

医師や薬剤師の指導の元に正しく服用すれば偽アルドステロン症が起きる可能性は少ないですが、研修会でお話しした

「競技中アクシデントが起きた場合に備えて病気でないのに薬を使用、しかも大量に」

というケースではかなり危険です。

過量投与に注意する生薬としては、甘草のほかに麻黄(禁止物質)や附子等があります。医師・薬剤師の指導を正しく守って服用することが大切です。



テニス肘の予防方法(ストレッチ)を教えてください。 40代/スキー、ソフトテニス

前腕の伸筋群が一番強く関与してきます。
なので、手首を手掌側に曲げて伸ばしてあげるストレッチが有効的です。
あとは、握力の強化なども効果的です。



息子が成長痛と思われる足首(かかと)の痛みを訴えます。そのストレッチを教えてください、また偏平足は関係ありますか? 40代/野球・柔道

踵のアキレス腱の付着部に痛みのある場合は、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋、ヒラメ筋)が原因で起こることが多いです。
その為それらの筋肉の柔軟性を充分に高める必要があります。


扁平足も関係があります。

しかしそれに限定されるものではなく、足首の硬さなど様々な要因が絡んでくる場合がありますので、一度、整形や接骨院を受診して治療や対処法を行うと良いでしょう。



薬剤師への質問 40代 関係するスポーツ:柔道

禁止薬で風邪薬が出ましたが、何日前までに止めれば検査で陽性にならないのか?

クイズで紹介した葛根湯にはマオウという興奮物質が含まれており競技会(時)に禁止される物質として指定されています。

競技会(時)に検出されなければ罰せられません。マオウは通常3~4日で身体から消えるため、大事をとって7日前までに葛根湯の服用を終えていれば検出される可能性はかなり低くなります。

しかし、体の薬物代謝は個人差があり消えているハズなのに検出された事例がありますのでやはり普段から禁止物質を服用しない事と、お薬を服用する前に薬剤師に相談していただくことが重要です。

尚、この回答は2015年の禁止表に沿って回答しています。禁止表は毎年変更になりますのでこの回答は来年正しいとは限りませんので注意してください。



薬剤師への質問 20代 関係するスポーツ:スノーボード・登山

ドーピングのお話は知らないことばかりで勉強になりましたが自分に活かせるかというとちょっと。副作用でスポーツのパフォーマンスが落ちない薬の選び方があったら活かせたと思う。


確かにそうかもしれません。しかしうっかりドーピングが絶えない中、なるべく早く、なるべく多くの方にドーピングの関心をもっていただきたいと願っています。また国体選手は毎年新庄最上地区から毎年出ています。だから国体選手の知り合いがいる事は稀ではないでしょう。そんな知り合いに逢った時に

「ノドアメでもドーピングにひっかかる場合があるらしいよ。薬剤師に相談してみたら?」

と言っていただけたら助かります。

 

パフォーマンスを下げない薬の選び方も実はスポーツファーマシストの新しい役割として挙げられています。例えば薬の副作用による「眠気」。眠気が出る薬の市販薬代表例として鼻炎薬に含まれる抗ヒスタミン薬というものがあります。見分け方として、抗ヒスタ「ミン」の語尾が成分名に影響している場合が多く、成分名の語尾が「ミン」や「イン」で終わっているものは抗ヒスタミン薬であることが多く、眠気が出る可能性があります。

※豆知識程度におさえてください。カフェインもありますし。

現在は抗ヒスタミンでありながら眠気が出づらいお薬も出ていますので薬剤師に相談してみてください。

尚、このお話はドーピング検査の対象にならない方であることが前提です。検査対象になる方は必ず薬剤師に相談してください。

 



栄養士への質問 30代 関係するスポーツ:サッカー

息子が夜練でサッカーをしており帰ってくるとお腹がすいて何らかの食事は摂るのですが、肉丼のようなガッツリ型の食事をとると次の日の朝食が食べれなくなってしまいます。トレーニング後の炭水化物+たんぱく質が良いというお話でしたがこの場合、具体的にどのような食事が良いでしょうか?

夜の遅い時間帯のお食事ということでやはり一番考慮したいのは消化の良い食材選びになります。それが翌朝の食事にひびかないという点に繋がると思われます。

炭水化物+たんぱく質がトレーニング後にお勧めです。具体的な食事メニュー例としては

■卵うどん・・・うどん、卵、葉物お野菜

■雑炊・・・ご飯、卵、葉物お野菜

などが、おすすめです。

■スープ類・・・お豆腐、豆乳入り系

も、おすすめです。

ただし、夕飯としてのエネルギー量としては若干不足しておりますので可能であれば練習前に、軽く「おにぎり(シャケやツナ)」を食べれると尚、よいと思われます。



栄養士への質問 30代 関係するスポーツ:柔道

自分が学生の頃は柔道後の昼食はコンビニで済ませる事が多かった。弁当やサンドイッチ、カップラーメン、パンなど様々な食べ物がありますが、運動後に適しているのはどれですか?優先順位とかありますか?

たんぱく質をしっかり摂取していただきたいです。筋肉をつける(筋力アップ)に繋がるお食事が良いと思われます。鶏肉や赤身の豚肉がおすすめです。

<コンビニで購入の例>

1.お弁当・・・鶏肉を使用している和食形、ヒレカツの弁当やお魚を使用している幕の内弁当も良いと思います。

2.サンドイッチ・・・卵サンド、ハムチーズサンド、ツナサンドなど

3.パン・・・菓子パン以外が良いと思います。(照り焼きバーガー、お惣菜的なパン等)

4.カップラーメン・・・あまりおすすめできません。

尚、いづれもコンビニのものは味付けが濃く塩分が高めですので注意が必要ですね。



柔道整復師への質問 30代 関係するスポーツ:柔道

アキレツ腱を切らない予防法を会場でお聞きしました。その続きですがアキレツ腱切った後にフェードアウトする人が多い印象です。予後は悪いのでしょうか?また既往があると再発しやすいのでしょうか?治っても前と同じようにスポーツはしないほうがいい?

再発しない為のケアもストレッチとふくらはぎの強化でしょうか?

アキレス腱の方は手術をすれば予後は良好です。腱も太くもなります。しかし、完全復帰までには時間を要するため、フェードアウトする方が多いのだと思います。

ふくらはぎのケアとアキレス腱の柔軟性が必要です。
筋肉の硬さがあったり、アキレス腱自体の硬さがあっても起こりやすいので、不安な時は確認してもらうと良いでしょう。
しかし、これらがあるからといって断裂しないわけではないのでご承知置きを。



柔道整復師への質問 30代 関係するスポーツ:柔道

体全体の痛みでいる子がいます。成長痛は膝以外にも現れるのですか?

膝以外にも、踵などで起こりやすく、骨端線というのが成長期にはあり、それがあるうちはどこでもおこる可能性があります。



柔道整復師への質問 50代 関係するスポーツ:水泳

酷い肩こりと猫背で悩んでいます。日常での注意点なんかありますか? ※健康相談になってしまいすいません

肩凝りは、猫背も影響してきます。意識して胸を張るようにしてください。
目が疲れていたり、視力の低下や左右の視力のバランスでも肩凝りは起きると考えます。

猫背は、肩の前より、若干胸よりの小胸筋をほぐすといくらか良いようです。